ヤップンヤンとのお付き合い

Facebookアカウントに一通のメッセージが届く。

「いつも楽しいFacebookありがとうございます。
来週、香港に行くのでぜひお会いしたいです。」

香港ライフファイルももうすぐ一年になるし、Cha Siu Baauのこともあるので、
私も昨今いろんなメールやコメント、メッセージをいただくようになっている。

そんな中届いたのが上記FBメッセージだったのだが、あんまりコメントをいただいた記憶もなければ
いいね!をしてくれているわけでも無さそうなお方で、しかももっと深読みしてしまうと
楽しいFBありがとうございます」と言われても、私はウェブサイトやブログには力を入れているが、
それに付随して持っているFacebookをメインにやってるという覚えはあんまり無い。

もしや、この方、私のFacebookだけを流し見していて、香港ライフファイルのことなんか
まったくご存じないという方なんじゃないだろうか・・・。そんな基本的な疑問すら浮き上がってくる。

下次一齊飲茶呀!


ちなみに、最近ではこういうオフでお会いするお誘いっていうのもいくらかいただくようになっていて、
私もお会いしてみたい方はいるし、自分の文章しか読んでいない人が一体どんなHKLF像を持っているか、
それからどんな風に考えて読んでいるかっていうのもとっても興味があるわけである。

しかしながら、一方で基本的に私はそこそこ人見知りするし、相手も「時間があえば」とか
「暇だったら」とかっていう言葉を使ってくるので、それこそ香港人の下次一齊飲茶呀!的な
超絶社交辞令を私もお返しすることが日常となっている。

よって、今回も

香港にいらっしゃるのですね。平日でしたら、20時以降の遅い退社になってしまうと思いますが。

的な良いんだか悪いんだか分からない歯切れの悪いお返事をしたのである。

「では、水曜日に荃灣で19:00スタート! 雞煲です!」

いや、話全然聞いてないし。でも・・・この時点で完敗だったと思う。
(微妙に私の帰り道に場所をセットしてくる辺りが憎めない)

初めてオフで読者の方(いや、読んでるかすら現時点で怪しいが)とお会いすること。
そんな一大イベントが、あろうことかこのまったく正体不明の日本人によって、
しかも完全に相手のペースでセットアップされることになってしまった。

女に生まれていたら、きっと「押しに弱い」を地で行く子だったようなヤツである、私というやつは。

自分以外の人が語る私の書き物


結局やはり9時過ぎにお会いすることになったのだけど、やはり私はいろいろとドキドキである。
相手は私のことを、しかもあんまり威張って言えないような情けない話までサイトを通して知っている。
そして、私のサイトのトピックのとっ散らかり様や、ちょっと偉そうな物言いから、
ちょっとおかしい変わり者だと思われてても仕方あるまい。そんなネガティブな先入観もあった。

しかし、結果的に言うと、荃灣という普通の日本人同士が出会うなら、もうちょっと良い所無かったの?
的な郊外の街で始まったこれまたローカル色の強い雞煲会は至極楽しく、そして自然に進んだ。

とっても気さくな方なのだけど、私が思っている以上にきちんと書き物を読んでくださっている人で
それには本当に驚かされたし、書いてる時に「読者の人たちはここまで読み取ろうとするのか?」
って思うこと、その時その時の心境まで見透かしているような印象を持ってしまう方で、
そんな方が私の書き物を語ると、私は何度もこそばゆい思いをさせられてしまうのであった。

しかし、オフでお会いする読者の方としては最良と思われる人と会うべくして会ったのだけれど、
そんな縁も冒頭のような前置きもなくぶっきらぼうに始まってしまうのだから、人生ってのは面白い。

ヤップンヤンとのお付き合い


ここ香港にはたくさんの日本人が生活しているし、それなりの人生劇場が起こっているようだけど、
日本じゃ絶対お付き合いなかっただろな、と思われる人たちと出会えること」っていうのは
香港に限らず海外の面白さなんじゃないかと思う。

それぞれのライフスタイルで生活する、いろんな背景を持った日本人たちがこんな小さな街に
やってきてしまうと、日本じゃ絶対出会わなかったであろう人間同士の生活圏が必然的に重なってきて、
最低でも「同じ香港で住む/香港が好き」っていう共通のトピックで結びつくので、親近感も湧く。

だというのに、私なんかはどっちかというと
「せっかく海外に出てきたし、日本人とばっかり遊んでもつまらんやん?」
と、ローカル/外国人とのコネクションを求め、日本人との付き合いは疎かにしていた気のあるグループ。
確かにそれも大事なんだけど、昨夜の方のバイタリティやお話を前に、こういうヤップンヤンとの
お付き合いもやはり面白いものなのかもなぁ、と考えさせられてしまったわけである。

幸いにも私はこんな多数の人たちとのコミュニケーションのチャンネルを持っていて、
ローカル色濃厚なページだっていうのに、やっぱり読者は国際都市・香港らしく多彩な方たちばかり。
人脈作りがこんなにし易いこの土地で、更にこの環境。

これまでHKLFが犯した機会損失の数、はかりしれず、である。

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