好唔捨得你呀, 香港

まったく自宅から見える夕焼けを見ながら、公の場(ツイッター)ではしゃいでしまうなんて
突然いったい何が起こったんだか、と人は思うかもしれない。
が、つい一ヶ月前に引っ越して以来、ほとんど香港にいる日がなく、
日本の「山の日」にあやかって急遽とった有給休暇にベランダから見た夕暮れの光景。
おそらく初めて心落ち着けて見たであろうそれに、ついつい心が踊ってしまったのだ。

「日本へ・・・」
それを口にしてしまった日から、身の回りのいろんな歯車がやけに忙しく回り始めた。
当たり前のことだけれど、会社から言わせてみれば格段に使いやすくなったのである。
おかげで、この香港ライフファイルの更新頻度も激減した。
裏を返せば、仕事面で言えばやや裏街道を走っていた時間帯を
ブログを使いながらうまくバランスをとっていたと言えるのかもしれない。

そういうわけで、忙しいなりに仕事の充実ぶりは近年に例を見ないものとなっているが
愛犬の検疫のための待機期間に設定された「半年後に」日本というのがどうにもいけないらしい。
例えば、来月早々に帰るとかだったら、引っ越しや諸々の手続きに忙殺されているうちに
気がついたら日本にいたりするんだろうが、下手に時間があるものだから雑念が生まれるのである。

「また遊びに行った時には、一緒に街歩きをしたかったのに。」
「やっぱり来る時が来てしまいましたね。とても残念です。」
「香港ライフファイルはどうするんですか?」
「考えなおしてください。香港が嫌いになってしまったのですか?」

10年いる間に出来たいろんな友人、お知り合いの方からいただく言葉の
ひとつひとつにいちいち心が揺れ動くのである。それほどまでに私の決心は弱い。

昨日なんて、いつもお世話になっている人材エージェントの方が来られて
「残念ですが、私の後任の日本人を採用する予定はありません。」
と申し訳なさげに伝えようとすると、

「では、HKLFさんが香港でご転職されることはありませんか?
もし、その場合はこっそりCVを送ってくださいね。」

なんて、まさに商売上手だわ、と感心せざるを得ないようなメッセージをいただいたが
不覚にもそれを真に受けてCVの作成をはじめてしまいそうな勢いなのである。
まぁ、それもそのはず。
世の中には香港のことがどうにも嫌いで自ら希望して日本に帰る方も
いらっしゃるようなのだが、残念ながら今の私には
香港のことを嫌いになるような理由がひとつも見当たらないのである。

しかし、一方でおそらくこの機会を逃せば、私が日本にスムーズに帰ることというのは
あんまり起こりそうにないような気もする。
要するに、香港にずっと居残ることが濃厚になりそうなのである。
(それはそれで楽しそうでもあるけれど)

そういう意味では、まさに今は人生のターニングポイントでもあり、
先人の方々がいったいどのような心持ちで帰国を決定され、
その後いかがお過ごしなのかというのは大変に興味深いところである。

と、近況報告、そして決断力の弱さを露呈するような記事になってしまったけれど
それもまた海外での生活する人間の生の悩み、
そして変わりゆく私の心情のひとつなんだろうから、記事としてあげておく。

ちなみに、今週香港に帰ってきて、仕事も一段落したところで
何時もお世話になっている皆さんとの人間関係のメンテナンスも
ぜひぜひしたいと切に願っている。(随分おざなりになっていましたからね)

まずは香港にいらっしゃる or 香港への旅行者の方々については、
ご一緒に残りの時間でいろんなところに行ってみたいと思っているし、
お気軽に声もかけていただきたい。

そして、東京の方々。
こちらについては、ほぼ毎月東京への出張が予定されているため、
機会を見て香港好きネットワークにも参加してみたい。
それに、単純にお友達も増えると帰国後も心強いですしね。

それから、最後に香港ライフファイル。
ほとんど更新停止状態であるのに、いまだにいろんなメッセージをいただくことには大変に感謝。
そして、香港という街の人気ぶりにただただ驚くばかり。
仕事の合間を見つけて、細々と続けるつもりはあるので、たまに覗いていただければ幸いです。

ということで、次はいつも通りもっと街歩きだったり、香港での生活のことについて書いていく予定。

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