香港在住HKLFさんの薬箱の中

香港だって海外だ。

いくら交通が便利だって、ご飯が美味しくたって、ここは紛れも無く外国。
日本では何気なく身の回りにあってくれたものたち。
要するに普段あんまり恩恵を感じなかったけれども、実は私のためにとっても
貢献してくれてたものたちが、ここにはない。

最近では身の回りのもので言えばMUJI、UNIQLOも乱立。
食なら、ラーメンに代表される日本食レストラン、スーパーもわんさか。
と、かなり諸外国の中では恵まれている香港だが、
ここにやってきた当初はいろんなものが無くて私は本当に困った。

例えば、これから紹介する「」だってそのひとつ。
日本で常備していた安心できるものがここには全然なくて、
怪しい雰囲気を醸し出す薬が並ぶ薬局で私はちょっとだけ不安な思いもしたりしたのだ。

そんなわけで、今日は私が香港で常備する薬たちのうちメジャーなものをご覧に入れたい。
尚、私は今のところ特別な疾患にはかかっていないし、(少なくとも自覚してない)
いくら香港だからってここで言う「薬」は”くすり”であって”ヤク”ではない

香港初心者はまずはこれから。Panadol 必理痛

Panadol
え?ちょっと外国(中国)の薬って怖い・・・。

分かる。私にも分かる。
香港に来た当初、薬の箱に何らかの中国語が書いてあるだけで、私は拒絶反応を起こした。
おそらく日本人の中でも同じような先入観を持っている人も少なくないはずだ。

そんな香港初心者にはまずこれ。
薬局はもちろん、コンビニ等でも買うことができるし、そういう意味では
一番身近にある薬と言える、パナドール(必理痛)。
品揃えも通常のもの、特強(何それ怖い)、鼻水タイプ、咳タイプ。
いろいろあるので症状にあったものを選んで欲しい。

ただまぁ、どこでも買えるからには当り障りのない効き方しかしないだろうから、
過度の期待は当然禁物。風邪の引き始めに服用するのは効果的だけれども、
完全グロッキー状態の時にこれを握りしめても焼け石に水なのは明白だ。

ちなみに赤いやつは頭痛とかにきくやつなので、ひとつ持っとくといいかも。
私は幸い偏頭痛持ちとかでないのでこれで十分。

「胃薬あげる。日本の薬だから安心だよ、ほら。」な胃仙-U

胃仙-U
こんな私だってストレスを感じることがある。
香港で仕事をすることって、面白いと感じることもとってもたくさんあるけれど、
その一方で「日本でそんなんやってたらお前ら全員クビだぞ」と
大声張り上げたくなるくらい人が動かないことが日常的に発生する。

そんな時に香港人の同僚からもらったのがこれ。
「まぁまぁ、いろいろあるよ。さぁ、この胃薬でも飲んで。日本の薬だよ。」
一応、日本語も書いてあるし、製造元も「滋賀県製薬株式会社」とある。

しばらく何も考えずに使っていただのだけど、隠れていた疑念が一気に噴出したのは、
ある日胃痛に苦しんでいた本土人にこの薬を与えてみた時に、

何これ、青海苔入りの栄養剤?

というリアクションをしやがった時から。
そんなこと言われてからというもの、マジで青海苔の味しかしなくなった
日本でも売ってるところ見たことないし、怪しさは増すばかり。

でも、やっぱり調べてみても紛れも無い日本製のようだ。
日本では売れないのっぴきならない事情を抱えたヤツなのかもしれないが、
とりあえず、私にとってはもはや青海苔製の栄養剤にしか認識されてない不幸な薬。

香港の誇り「京都念慈菴」シリーズ

京都念慈菴
香港に来たら、こいつらを大量に買いだめして帰国するって人が後を絶たない、
っていうくらいマニアックな人気を誇る京都念慈菴シリーズ

まずは、風邪の引き始めに抜群な効き目を誇る葛根湯。
パッケージもなかなかにパンチの効いたヤツだが、味の方もガツンと来る。
飲んだだけで風邪も治ったような気になるほどのインパクトはさすがの一言。

そして、私の何よりのお気に入りは蜜煉川貝枇杷膏だ。
のどがちょっとでも痛くなったと思ったら、すぐにこれを手にする。
よく効くだけでなくて味もすこぶる美味しいから、いつでも手元においておきたい優れもの。
飴タイプもあるので、こちらを常時持ち歩いておくのも◎かも。

最初に紹介したPanadolからステップアップするならこの京都念慈菴たちが候補筆頭
香港ならではのこの薬たちにかかれば、質の悪そうなここらの細菌たちもイチコロ。
郷に入っては郷に従え、とはまさにこのことだ。

アジアの旅、必携品。Imodiumもバッチリ市販されている。

Imodium
衛生状態の決して良いといえないアジアのキッチンの数々。
そんな屋台たちを果敢に責めるアジアン・トラベラー御用達の一品
どんな下痢でも一発で止める魔法の薬、Imodium。

その悪魔的な効き目が故に日本では市販されていないこの薬だが、
香港ではコンビニで普通に手に入るくらい身近なもの。
であるから、当然私も幾度と無くこの薬の世話になっている。

ここ香港だって、お腹を壊してしまうような悪の根源はそこらへんに転がっているし、
それに運悪くひっかかってしまった時にこいつの出番はやって来る。
大事なミーティング、絶対に休めない日等には本当に重宝する

私なんかは家、会社、いつものバッグの中にそれぞれ常備しているくらいの
Imodium崇拝者だけれども、当然過度の摂取は悪のほか何でもないので、
時と場合をわきまえて使いたい。

特段の事由がない限り、出るものは自然に出した方が身体のため。

地元民が万能薬と崇めるRICQLES。フランス出身

Ricqles
ちょっと頭が痛い。「双飛人!」しかも、お腹も下したみたい。「双飛人!
そして、大人しくベッドで寝てたら、蚊に刺されたよ。「双飛人!

何でもそれかよ。
もう宗教の一種かっていうくらいにここの民たちに崇拝されているこの薬
におってみると、病院みたいな匂いがするし、確かに病に対してはポジティブな
働きをしてはくれそうだけれども、私のように「周りが過度にYes!って言ってると、
自然にNoと言いたくなる」タイプの人間にとってはうさんくさくてたまらない

よって、私はあんまり自分では使用した試しがない。
二日酔いにも効くとあって、確かにそんな気もしないでもない匂いなんだが、
いかんせん私はまったくの下戸。誰か実際に使ってみた感想リポートを。

香港の脚と書いて、香港腳。どんな脚よ。

LAMISIL
香港腳って言葉をご存知だろうか。
港女たちのスラっとした綺麗な脚?いやいや、そうではない。

日本語で言うと・・・、なんと水虫のことだ。香港脚=水虫。
そんな不名誉極まりない名前がつくくらいだから、随分とこの都市は
水虫の菌とやらにやられてしまってるんではないだろうか。

私も以前に狂ったくらいにプールに通っていた時に、伝染されたことがある。
もー、マジでプールなんて行ってやんない、っていうくらい悲しくて、
それ以来怖くてこの薬を常に家においておくことにしている。

香港朋友、本気で香港脚の根絶運動しようよ。怖くてビーチも裸足で歩けない。
金曜日にオフィスにサンダルで来て(うちは金曜日はカジュアルで良いのだ)、
たまに裸足でペタペタ歩きまわってる港女たち、勇気がありすぎるだろ、あれ。

・・・と、こんなところかな。ごく一般的なものが中心だし、
香港在住も8年目にしては中華系の薬が少ないのも特徴だと思う。
私の困ったときの西洋文化頼りも大概にしたいところ。

え?私なんて中薬だって常備しているっていうのに?って人もいるだろうし、
そんな人はぜひぜひコメント欄なり、Facebookなりで教えて欲しい
皆さんの太鼓判がある中薬なら私も勇気を持ってトライできるはず。

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