私の港女論
毎朝、通勤中のMTRの中でも思うのだが、
港女たちも近年、随分と綺麗になった。
そりゃ今でも東京出張とか行くとやっぱり日本女性のほうが
全然垢抜けた格好してると思うが、ちょっと前の港女たちと比べれば、
格段に進歩したし、化粧の腕だって上がっている。
以前の彼女たちと言えば、着れりゃなんでもいいのかってファッションに、
すっぴん、何故か濡れたままの髪・・・。やりたい放題であった。
しかし、よくよく見れば彼女たちだって見てくれは悪くない。
少し南国の血が入っているのか、ちょっと女の子らしく小柄で、
スキニーかつ清楚な雰囲気な子が多いように思われる。
日本人よりもスラっとした細い脚も印象的だ。
私は毎朝起きると、寝ぼけながらも一応「香港早晨」を流しているが、
主持の周嘉儀なんかはまさに私の持つ典型的な香港女性のイメージだ。
林小珍を容赦なく公開処刑する彼女を見ていると、
仕事のストレスも少し和らぎ、今日も頑張ってみるかという気になる。
そういう意味では、私も港女に多少の興味はあることになるが、
街を歩いていても、私が彼女たちに惹かれてしまう、って事態は
どういうわけか起こらない。
… まったくもって不思議なことである。
そこで私は考えてみた。
どうして私は幸か不幸か港女の虜にならずにすんでいるのか、と。
薄着なんだけど、セクシーではない
いきなりいやらしいところから入ってしまうが、
男という単純な生き物を語るときにはストレートに
ここから入るのが一番端的なのではないかと思う。
香港の街を歩いていると気づくが、夏の港女たちはかなり薄着である。
暑くてたまんないから、必然的にホットパンツ、とかなんだと思うが、
その割には全然アピールしてくるものがないのだ。
例えば、日本女性だったら別に薄着になんなくたって、
仕草や話し方でさえ、色気を感じさせるような素敵な人っていると
思うのだが、そういうタイプはこちらではかなり少数派。
そもそも、そういう女性的な色気を公の場で出してしまう、
ということ自体が憚られる文化があるのかもしれないと推測するがどうか。
その点、ABCたちは自分の魅力がどこにあるかよく分かっていて、
それを前面に押し出したファッションをしていることが多い気がする。
分かったから口を開くな
遠目から見て「あ、綺麗な人だな」って思う女性だっている。
完璧なドレスに身を包み、スラっとした美人が遠目から歩いてくる。
が、ひとたび携帯を取り出し話し始めれば、
彼女は一瞬にして下町の井戸端会議のおばちゃんに変身し、
女としての魅力がどこかへ飛んでいってしまうのだ。
… とにかく黙ってて欲しい。
私の切実な願いである。
せっかく綺麗なんだから、もう少し可愛く話せないもんだろうか。
ちょっとお行儀よく話せば良いだけなのに惜しすぎる。
ちなみに、これは広東語にも責任があろう。
この言語の耳障りといったら、いちいち世俗的でありすぎであるし、
エレガントにそれを話す人なんて数える程しか会ったことがない。
というわけで、そんな言語的な不利という点で同情の余地はあるが、
港女の皆様、何かお喋りになられる際は少しお行儀よく話してみる、
もしくは自信がなければひたすら笑顔を振り撒くのみで喋らない、
というのはいかがだろうか。
正直、それだけでも世界が少し変わると思うよ。
マミィが大好き
私の周りだけかもしれないが、何をするにもマミィ(お母様)な人が
結構いる気がするのである。
もう大の大人なんだから自分のことは自分で決めてほしいのだが、
例えばどっかに遊びにいくだとか、旅行に行くだとか、
そんなことであっても、「マミィに聞いてみる」という答え。
だったら、いっそのこと私がマミィに電話して、全て段取りつけるけど。
ってレベルだし、いちいちそんな調子では、
面倒くさすぎて先が思いやられてしまうのである。
日本よりよっぽど家族を大事にする傾向がこちらではよく見られ、
大変良いことだとは思う。だが、それも時と場合によっては考えもの。
普段、外ではクールな口を聞く港女が電話口で
「ワイ~?マミィ~?私、今日は外で食べるけどいいかなぁ~?」
とか猫なで声になってると、いくら私でもさすがに殺意が湧く。
レディファーストもたいがいにしろ
以前にもちょっと書いたが、私の中で港女のイメージは
お世辞にも褒められたものではないものになっている。
誕生日、バレンタインデー、クリスマスの会社宛のプレゼント、
それからもろもろの男性からの奉仕活動を当たり前に要求する
彼女たちの生き様には日本男子として共感できない部分がありすぎる。
私の友達(香港人男性)なんか、港女とデートするのに、
わざわざ彼女の最寄りのMTR駅まで出向いてお迎えし、
一日の終わりにも必ずそこまでいってお見送りを強要されている。
彼は元朗在住、港女は沙田に住んでいる。
どうせ遊ぶのは香港島や尖沙咀方面だろうから、
どう頑張ったって「帰るついでに送っていく」ルートではない。
っていうか、それにYesって言っちゃう男も問題である。
そんなの聞いていると、私としては到底付き合いきれないだろ、
という結論に至ってしまうのである。
好き放題書いてしまって、港女からの報復が怖いけれど
他にも、話してたらいきなり目の前で大ゲップをぶちかました後、
何事も無かったように会話を続ける大物もいるし、
私にはまったく興味はないけれど、私がマンションや資産を
どれだけ持っているかには興味津津な人も。
(私が金持ちじゃないから、ひがんでるだけなんだけどね)
そういうことをいろいろと考えていくと、やはり港女は遠目から
眺めて楽しむものであって、周嘉儀だってテレビから出てこないし、
決められたことしか喋らないから良いんだろう、という結論に
いつも行き着いてしまうわけなんである。
尚、当たり前だがここ香港にだって、普通に可愛くて、
常識ある行動をする女性もたくさんいることも付け加えておく。
上記はあくまで傾向であって、私の会ったたまたま奇特な部類の
港女たちであるかもしれないことはお忘れなきよう。
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