私のまったく上手くいかない香港生活

自慢じゃないが、私はあんまり生活力のある方では無いと思う。

香港に気軽にやってきて、住み着いてしまうくらいだから、
きっとどこかファジーに生きたいという本能が人さまより
少し強そうなのも理由のひとつだろう。

だから、普段の生活をする上でも、よーく失敗をする
今日は主に私の家で起こる小さなアクシデントについて、
少し紹介して、みなさんの反面教師になってみたいと思う。

エンドレスな洗濯

香港に何度か来てみればわかると思うが、とにかくジメジメして、
気持ちが悪い。とくに春先なんかは異常に湿度が高くて、
雨も降ってないのに地面が濡れてたりするし、
家の床まで汗をかいていたりするからビックリする。

別に地面が勝手にウェットになるのは構わない。
だが、これが洗濯というもともと私の大嫌いな家事にも影響するのは
私としてはまったく遺憾の極みである。

貴重な時間を削って、頑張って洗濯してベランダに干しておいたって、
乾き終わって取り込んでみれば、「洗濯したよね?」って臭いがするのだ。
(この臭いをMTRやバスで漂わせる香港人が春には多発するよね)

これにはまったく閉口してしまって、洗濯のためだけに
やむなく除湿機を買ったわけだが、家をでるときにスイッチONするのを
忘れてしまって、また洗濯機に逆戻りというパターンも多い。

というか私の場合、洗濯機をまわした事自体を忘れてしまうため、
数日後に見すぼらしく変わり果てた服たちが洗濯機内でよく発見される。
そして、我が家の洗濯機は無駄に回転を重ねることになるのである。

落下物にご注意

私はストレスが溜まったりすると、よく家のベランダに出て、
家庭菜園をいじってみたりして、意味もなく時間を過ごすのだが、
たまたま熟したミニトマト等の野菜たちを収穫しようとして、
あやまって階下に落としてしまうことも多々ある。

うちは23階。いくらミニトマトとはいえ、落ちていくうちに
加速されていくから、ひとさまにあたったら大変だ。
どこぞの日本人がミニトマトを落として下を歩いてた人が重傷の大惨事、
なんて仕出かしてしまったら蘋果日報あたりが喜んでやってきてしまう

だけど、そんなことを考えてつつ、つい最近家の前をあるいていたら、
ガラスの花瓶がすぐ近くに落ちて小爆発したから、
それに比べればやっぱり私なんか可愛いものかなと思う。

窓ごと下に落っことす人とか、犬や猫まで空を飛ばすひと
地味にクーラーから滴り落ちる水滴をポタポタ落としてくる人、
いろいろいるから、私もミニトマトくらいでくよくよ考えないようにしよう。

戸締まり強化運動

香港の泥棒さんってのはなかなか根性があると思う。
こんな高層ビルが立ち並ぶ中、果敢にそれを登っていって、
油断している市民の家宅から、金目のものを持ち去っていく。

うちの場合、日中はワンコ二匹しか家にいない。
ひょっとすると番犬になってくれそうな気がしないでもないが、
残念ながらうちのワンコは甘やかされて育ってしまったため、
番犬スキルはゼロといっていいほど無能だ。

しかし、私は極めてポジティブ
うちには金目のものなんて特にないから、常に窓も全開。
盗られたら盗られたでしょうがないかな、と泥棒に入られたことのない人が
抱きがちな根拠の無い楽観主義をとっている。

ちなみに、私が戸締まりしなきゃいけない、と思う理由は別にある。
香港で頻繁に降るスコールってやつだ。
亜熱帯に属する香港だから、夕方くらいになると頻繁に降ってくる。

それがやってくると、オフィスで私は思うのである。

またやっちゃったね」と。

窓を全開にしちゃってるので帰らせてください、なんて言えないから、
もう悟りでも開いて、心を無にするしかない。
当然、家に帰ってからは『恋する惑星』のトニー・レオンよろしく、
吹き込んだ雨のため、綺麗に床掃除するという重労働がまっている。

睡眠不足

これは私には特に落ち度はないと思うんだけど、
私にだって時に眠れない夜だってあるわけなのだ。

そりゃ、仕事のストレスでそうなることだってたまにはあって、
それもある意味仕事のうちだって自分を納得させてるけど、
私を睡眠不足にさせてる他の外的要因も存在する。

まずは夏の夜の大害虫、
いや、そりゃ蚊なんて夏だから普通に出るでしょ、と思うかもしれないが、
なんせここは23階。私の方も高をくくって寝てることがあるわけだ。

ヤツラは本当にどこから上ってくるのだかわからないが、
確実に私のところへやってきて、貴重なAB型の血液を吸い取っていく。
こんな高くまで飛んでくる力があるのか、ストーカーのように
エレベーターに乗ってついてくるのか。本当に恐ろしいヤツラだ。

あとはほら、騒音系。
夜中にピカピカゴロゴロ大暴れする暴風雨
窓を閉めていたって、なかなか寝かせてくれるものではない。
これも香港ならではの悲しい事情だから、仕方ないっちゃない。

しかし、もうひとつ気になる騒音は、西洋人の多いマンションにあって、
抜群の香港臭を放つ、中国系カップルから聞こえてくる。
かたや生粋の香港人、相方は中国本土からやってきているようで、
結婚後数年たったところでいろいろと軋轢が生まれてきているようだ。

マイクでもつけてんのかな、と思うようなボリュームで、
しょっちゅうたわいもない喧嘩を繰り広げているのが日常と化している。
子育ての問題、家事のこと、稼ぎが多い少ない等々、トピックは様々で、
周りの人たちも下手な親戚より彼らのことを知ってるんじゃないだろうか

一応、家を選ぶときにも何度も通って、変な住人がいないか
軽くチェックしたつもりだったけど、さすがに真夜中は盲点だった。

と、皆さんには当たり前すぎてあまり関係ない物が多いかもしれないが、
私もこれを書きながら自分の不甲斐なさを思い知った次第である。

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