旅行者に人気のB級グルメをちょっとだけ斬ってみたい

世の中に旅行が好きな人というのは掃いて捨てるほどいるが、
旅の目的というものは当然それぞれ異なる。

自分探しの旅、ショッピング、ビーチ&サンシャイン、
いろいろあると思うが、私の場合「」がとにかく大事である。
食べ物が合わない土地にいくほど、テンションの下がる旅行もない

私は今、出張という名目で日本にある意味旅行しているわけだが、
ハードな仕事にも関わらず、毎日幸せでいられるのも、
ひとえに日本のレストランの質の高さのおかげである。

そんな日本に住む人達が香港にグルメを求めに行く。
テレビや雑誌で紹介される香港のイメージはまさに「食の都」。
私の超個人的なローカル経験も合わせつつ、その信憑性を検証したい。

名声、実力をあわせ持つエース格


香港に来るほぼすべての日本人が在港中に経験するであろう、飲茶
旅行客だけでなく、早朝から飲茶を楽しむ香港人も見られるように、
ローカル民にも愛されているまさに香港、広東地方を代表する料理だ。
少人数よりも、大人数で多くの籠をシェアするのがオススメ。

私がはじめて飲茶したときには、本当に感動に近いものを覚えた。
旅行の期間中、毎日飲茶をした上、帰りの空港でもラスト飲茶を懇願し、
同行者に呆れ果てられたのも記憶に新しい。

特に文句のつけようの無い優等生であるが、
強いて難点をあげるならば、食べ過ぎると旅行後の計量タイムに
悪夢のような数字を見てしまうこと、それから、香港人と一緒に行くと、
ニヤニヤしながら鶏の足を勧めてくることくらいである。

ある意味、私が本当の意味で好きな唯一な香港ディッシュたち。

B級グルメの代表格だが


物価高騰の著しい香港で、20数ドルでお腹を満たせるのだから、
いまどき貴重なB級グルメである。おなじみの雲呑麺

これまで多くの日本からの旅行客を案内してきたが、
何かに取り憑かれたように何故かみんな雲呑麺に行きたがる。

私、実はこの雲呑麺、結構苦手である。
いわゆる期待値が高すぎたが故の失望グルメナンバー1

上に乗っかってる雲呑は確かに非常に美味であるが、
下に控える麺が私好みでないのだ。
食感がゴリッゴリッっとするところとか。

私だけなのか、他の人だけなのかは定かでないが、
純粋に雲呑を楽しみたいのであれば、浄雲呑という、
スープの中に雲呑だけどっさり入ってる方が私は好み。

下町料理のシンボル的存在


香港ってのは一見大都会だが、ひとたび路地に入れば、見せる姿が全く違う。
路地裏にももちろん知る人ぞ知る大排檔が軒を連ねている。

ホテルや一流レストランの後に、ローカルディッシュを楽しみたい、
という旅行者にはぜひおすすめのスポットであり、
毎晩のように腕自慢の師傅達が腕を振るっているホットな場所だ。
オープンスペースでビールを飲みながら舌鼓を打つというのも一興である。

香港に来たら絶対試してもらいたいとは思うが、
やっぱり場所によっては、ちょっと衛生的に問題があったり、
異常に油が多用されてたりしていて、意外なリスクが伴うこともある

ちなみに、イメージ的には下町のローカルフードということで、
格安価格でグルメを堪能できそうな気がするが、全くそんなことはない
こんなの毎日食ってたら、下町の人々はみんな破産である。

濃厚なローカル色を醸し出す食べあるきアイテムたち


香港の人たちは、信じれないくらいこのジャンキーな食べ物が大好きである。
食の都と言われるほどだから、周りを見渡せばもっと良さげなものが
いくらでもあるのだが、咖喱魚蛋、焼賣に代表される小食の人気は別格だ。

旺角なんかを歩いていると、街行く人達みんなが小食を片手に歩いているので、
ついつい雰囲気に流されて買ってしまうが、まぁそれなりに美味い気はする。

ただ、騙されてはいけないのは、街角だから美味いというところ。
街の中で気軽に食べ歩く、という雰囲気を味わっているわけで、
間違ってもホテルに持って帰って、じっくり味わおうなんて考えてはいけない。

ひとたび街角マジックが切れてしまえば、それはただの質の悪い、
ジャンクフードのかたまり。
冷め切ったそれの不味さは筆舌に尽くしがたいものがある。

旅行者を惹きつけてやまないロシアンルーレット


ディープな香港を語るとき、茶餐廳抜きでは始まらないだろう。
ちょっとこなれた旅行者ならば必ずここをプランに組み込んでくる。

香港の下町を凝縮したような空間で、まさにカオスと言える場所だ。

一歩その場所に足を踏み込めば、香港式の洗礼を浴びることになるし、
肝心の料理の方も、香港スタイルにアレンジされた
中華とも洋風とも言えない奇妙奇天烈な料理がほとんど、
その中に数少ない当たりアイテムが隠されているという上級者向けの内容。

そんなことを知らない旅行客は好奇心だけで品を選んでいくから、
同行者の誰かがとんでも無いハズレクジを引くのが常であり、
全員がハッピーになれる場所では決して無い

そういう意味では、ある意味ロシアンルーレットのようなものだが、
訪れる冒険者は後を絶たないという罪作りな存在でもある。

尚、人気アイテムのミルクティー(港式奶茶)。
たしかに美味いが本当にガツンと来るハードボイルドガイなので、
胃が疲れているときは止めておいた方が吉だ。

私も、仕事のストレスで病みかかっている時は、
敬遠しているほどの恐ろしいパンチ力を秘めたヤツである。

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