香港ライフファイルのその後…

私は、わざわざ中文大学にまで通って広東語を習ったのだが、
未だにすべてを理解しているとは到底言えないし、
次々に新しい言葉が作られたり、若者たちは懶音でしゃべってたりで
広東語ってのは本当に難しいとは日々痛感するところである。

しかし、香港で暮らしているうちに、私は気づいてしまった。

中文大学で習った広東語にも少し間違いがあることに。

大きな声では言えないし、現在進行形で一生懸命広東語を
習っている人は間違っても読んじゃいけない内容だが、
こっそりとここに私の経験の中で学んだ正しい広東語を記しておく。

平、靚、正こそ正義

私「あのさー、昨日、iPhone買ったよ。」
香港人「へー、いくら?」
私「HK$XXXXだったかな」
香港人「咁貴?

教科書訳:そんな高かったんだ?
本当の意味:てめぇは救いようのないバカだな。

ここは世界一お金にうるさい街、香港。
そして、そんな街の住人である香港人たちは常に安売り情報に
関するネットワークをあちらこちらに持っており、
物を少しでも安く買うということに異常な執着を持っている

言い換えれば、この街では「安く買える」能力がある者が英雄であり、
逆に店側にボラれてしまうような情報弱者は悪である。

往々にして、私は後者の部類で、香港人には随分とバカにされて来た。
しかし、最近では彼らも私のことが分かってきたようで、
私が何か高い買い物をする時には、

一緒にいこっか?どうせあんた、カモネギだし。

と呆れた顔をしながらも、しっかり同伴してくれるようになった。
香港人って意外にこういう面倒見が良かったりもするから、
私はそういうところがとても好きだし、あわよくばこのまま
情報弱者のまま甘えて生きていこうとすら考えている。

你下次幾時去日本呀?

教科書訳:次の帰省はいつ?
本当の意味:私、日本で買ってきてほしいものがあるんだけど。

最初のころは、彼らはきっと私が日本を恋しがっているのを知っていて、
心配してくれているんだろう。香港人ってなんていい人たちなんだろう。
なんて思ってしまっていたが、全くの見当違いであった。

彼らにとって、私の帰省=貴重な無料配送のチャンスだったのである。

ご丁寧に「今回は東京着?大阪着?」なんて私の日本での動きを
特定するような質問に答えようものなら、おおよそ私が行く先々で
買ってきて欲しいものリストが会社のeメールボックスに一斉に届く

普段は、2〜3行の愛想のない業務メールしか送ってこないのに、
この時だけはやたらフレンドリーで顔文字いっぱいのメールである。

次の帰省を聞くだけの何気ない言葉が油断していると命取りになる良い例。

待ち合わせ時に発生するイライラ系広東語

私「明日、何時に待ち合わせにする?朝10時にIFCでいい?」
香港人「好。冇問題。聽日十點見

教科書訳:いいよ。じゃ、明日10時ね。
本当の意味:起きてちょっとゆっくりしたら家出るから適当にやっといて。

ここでは、待ち合わせの約束なんて、あってないもの。
もしも本当に10時に会いたいのなら、聽日九點見の約束くらいが丁度よいかも。

そして、当日。

私「10時だけど、どこにいる?」
香港人「好快!好快!等我十分鐘!

教科書訳:すぐ行くから!10分だけ待って!
本当の意味:うるせーやつだな。ゴタゴタ抜かすんじゃねぇ。

これには本気で何回騙されたことか。
香港に来たばかりの私と言えば、バカ正直に彼らの言いなりに
お行儀よく待っていたものだが、待てど暮らせど10分後に
来る様子なんてまったくないのである。

しかし、覚えておこう。時間のことで彼らに怒りをぶつけることはタブー。
せいぜい、逆ギレされてその日一日みんな不幸せな誰得状態になってしまうのが
オチであるし、逆に時間に神経質な方が悪なのである、ここでは。

我想學日文呀

教科書:日本語を勉強したいんだよね。
本当の意味:日本人の彼女が欲しい。

私が日本人だと知るや否や、これを口走って来る香港人がやたら多い。
しかもそのほとんどが野郎である。

私も外国語を学ぶ苦労を知っているから、親切に教えようと思ったことも
あるが、こいつらに共通することといったら、「あいうえお」を
学ぶ前に日本でのナンパの仕方だったり、人気のAV女優の話ばかりである。

イクだの、やめてだの、ソースが露骨すぎるボキャブラリーを
メモってきては私に意味を聞いてくるし、それに対して真面目に答えても、

いや、そんな意味なわけがない。

いや、行くっつったらGoで、やめてはStopであるし、
それ以上でもそれ以下でもない。
しかし、彼らが求める答えを私が与えるまで質問は続くのである。

… 何の拷問であろうか

しまいには「ねぇねぇ、妹とかいるの?」とか私の身内まで
射程圏内に入っているような質問をしてくるから、ちょっと怖い。
そもそも日本語学習の動機が不純すぎるんである、こいつらは
ついでに言うと、私は貴様らの兄貴になる気もさらさらない。

※ 復刻版のタグがついている記事は以前「香港ライフファイル」のために書かれたものを東京ライフファイルへと後日移植したものです。

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