香港人、香港に帰る ー 2月10日

10:30 HKT

目覚める。
たった2泊の旅行なのだから、朝からもっと効率的に時間を使えば?
しかも誕生日なのに。
などとも思ったものだが、ここは香港。
不夜城とも呼ばれる夜の街という顔を持つ一方で、朝はとことんゆっくり。
ここではそういう過ごし方で良いのである。

部屋の窓から見える日差しが日本の弱々しいそれとまったく異なる。
まっすぐで力強い光線が燦燦とふりそそいでいる。
眼下に見える公園で行われているいまいち人気のないフリーマーケット、
対岸を眺めながら呑気に釣り竿を垂れるおじさんたち。
ごくごくある週末の風景である、この港の。

12:00 HKT

もうきっと春がきちゃっている、お散歩にぴったりな風に吹かれながら、
紅磡から徒歩で尖沙咀エリアへと歩く。
意外に距離があったようで、着いたころには少し座って休みたい気分。
というか、朝食をとってないから「どこでもいいから、とにかく飯」状態。


まさかの2日連続の四川料理である。
連れには
「中国にはね、それぞれ土地によって得意な料理があってね・・・」
というような話をしていたのだけれども、
一向に伝わっていなかったようである。好きなものは好き。That’s it!

それにしてもこの滿江紅。
香港在住時から、一週間のランチ・ローテーションのうち、
大事な一角を担う店として随分と重宝してきたものである。
そういう意味では、私にとっては思い出深い。
意外に閑散としているランチタイムに、外の喧騒を眺めながら
よく麻婆豆腐をつついていたものである。

14:00 HKT

香港島に移動。
尖沙咀でMTRへと飛び乗る。

「ねぇ、中環ってとこに行きたいんだけど、ここから遠いの?」
「いや、たった一駅。今から海底トンネルをくぐって次の駅で降りる。すぐだね。」

そう言い切ったか言い終わらなかったか。
地下鉄のドアが開く。群衆に押されるようにして、車外へ。そのまま改札階に。

「かねかねって変な名前。」
その一言で我に返る。

ー10年も住んでたんだ。目をつぶってても案内できるよ。
旅行前にそう豪語していた自分の姿が脳裏を横切った。
前日のインターコンチネンタル事件、それに続くカネカネへのミスリーディング。
何につけても抜け目のある男である、俺ってやつは。

14:30 HKT

もともと、ホテルやショッピングモールのインテリアデザイナーをしてる
連れの見学にあてる時間だったから、中環で豪華な建物でも見せてやろう、
と思っていたのだがもういっそのことカネカネでいい。
カネカネにだって多くのホテルがあるわけだし、
パシフィックプレイスなんかも個人的に好きだ。
いや、いっそのこと、もともとここに連れて来たかったということにしよう。

ショッピングモールから繋がるマリオット、コンラッド、UPPER HOUSEを
見ているうちに、意外に満足げな感想が横から漏れてくる。
住んでいた時にはそれほど気にしていなかったけれど、
香港の建築ってのは狭い空間というディスアドバンテージを補って余りあるほど
それはそれは大胆に展開されているし、小物を見ても気が利いているものが多い。

17:00 HKT

今度はちゃんと中環へと移動。せっかくの誕生日だからとSEVVAへ。
おそらく、人並みのビジネスシーンの露出や、ややワガママな港女さんたちと縁がある、
なんて方はみんな一度は耳にしたことがある場所だと思うのだけれど、
残念ながら私は在港中、残念ながらここに縁はなかった。

爽快な景色である。
この瞬間を楽しむだけでも、わざわざ香港で誕生日を過ごしに来た意味があるってもの。
これから一年間、またこれを見るために頑張ろう。
単純な私は、そう心の中に呟きながらひとり悦に入った表情。

20:00 HKT

そのままSEVVAでディナーと洒落込みたいところだけれど、
「選んで食べられる海鮮が食いたい」
というリクエストを受け入れ、西営盤は街市のてっぺんへ。
こういうところで誕生日ディナー。至極である。
(まぁ、どう考えたってSEVVAで良かった気がするけれども、強がりね)

22:30 HKT

締めはやはりAQUA。
この場所を訪れず、今日という日は終われない。
SEVVAに負けず劣らずの絶景と、ムーディーな雰囲気のファンは多い。
フェミニンなSEVVAよりも私はこちらの方が好みだし、
何よりここに詰まった思い出の多さに勝てる場所もそうそうないのだ。

23:30 HKT

連れの携帯にメッセージ。
前述のTINO KWAN氏の秘書。
「一杯だけでもいいから、TINOが経営している店で飲んでって。」

急遽、オーシャンセンターのPaper Moonという店へ。

そして、まさかの店内でケンカ勃発。
尖沙咀から紅磡まで、ひとことも口を聞かずに戻る。
昼と違って、風が強く、冷たい。

何も誕生日をこんな具合に終わらせなくても。
近頃の女性というのも、強く、冷たい。(容赦がない)

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