私が一番苦手だった人種

夏のダイエット、絶賛開催中である。

痩せやすく、また太りやすい私(ていうか甘党過ぎだろ)は
毎年夏と冬で大体15〜20kg違うっていうくらいの
超不健康リバウンド人生を歩んで来たが、今年もまた恒例行事と化した
夏のダイエット活動を始めているというわけだ。

うちは香港でも郊外の方で、幸いにもクラブハウスに
プールが完備されているから、毎日そこに通っている。
走るのはどうしても性に合わないから、断然プール派なんである。

ちなみに、うちのプールにはダイエットというよりも、
帰宅後のリラクゼーションに通う人や、陸の上では飽きたらず、
プールの縁にフジツボのように張り付いてまでお喋りを続ける
香港婦人たちといった連中がマジョリティだ。

私のダイエットは本気である

私は水泳部かっていうくらい泳ぐ

大体、泳ぐと痩せるっていうが、あれは休まずある程度の
スピードで泳いだ場合のお話であって、ちんたらやってたって
公表されているようなカロリーは消費されない。

だから、私はプールではいろんな意味で浮いている。
泳ぐ速さが全然違うのだから、仕方ないだろう。
だが、そうやって会社でもうちょっと頑張ればいいのに、
帰宅後にリゾートプール無双を繰り広げる私にも、危険は訪れてしまう。

なんてったって、私がイルカのように泳いでいるとしたら、
あいつらはまるで人喰いザメのように後ろからやってくるのだ
私は完全にロックオンされていて、ヤツラの目的は
ダイエットでもなんでもなくて、私を追い抜くことだけ。

さっきまで平和だったプールが、戦場に変わる瞬間だ。

どうせお前らだろ

大体、こいつらの正体は割れている。
こんなガツガツしてて挑戦的な連中ってのは、生粋の香港人ではない。
あいつらはもうちょっと草食系で、闘志を前面に出して戦うよりも、
裏で地味な工作をしてニヤニヤしている方がイメージである。

では、このジョーズたちは何であろうか。
見た目も香港人ぽいのだが、どことなく日焼けしていて、
真っ白な歯が印象的で、珍しく肉食っぽい顔つきをしている

俗にいう、ABC(American-born Chinese)。ヤツラの正体である。
多くが、香港返還の際に共産党支配を恐れ、私財を投げ打ってまで
外界に飛んでいったというのに、ご丁寧に帰ってきた連中だ。

入れ物は香港人なのに、出てくるものが全く違う

何を隠そう、私が香港に来た時に一番苦手だった人種だった

見た目は明らかに香港人だっていうのに、話す言語にはじまり、
態度、振る舞い、服装、全てにおいてアメリカンなのである。
それはもう絶大な違和感が私を襲った

そもそも、その根拠の無い自信はどこから湧いてきているのか
謙虚さこそ美徳な社会で育った私にとっては極めて異質な存在であった。

心のなかでは「欧米か!」のツッコミが入りまくっているのだが、
日本語でそんな事言ったって通用しないし、真っ白な歯を見せながら、
人生って楽しまなきゃ損じゃん?とも言わんばかりの完璧な笑顔を作る
彼らを前に私はひとり悶々としていたのである。

今でもたまに思うが、見た目が欧米人だからこそ許される振る舞いって
いろいろあると思うのだが、アジア人がそれをやってしまうと
ただの行儀が悪くてルーズな人にしか見えない。

ヤツラはそんな私のラインを簡単に越えてきたのである
… これには本当に参った。

私にも考え方を変える転機が

そんな超日本人脳でナイーブな私だったが、香港での就職を転機に
考え方が徐々に変わってきたのではないかと思う。
というか、それ以前はおそらく欧米や他国文化に対する理解や免疫が
過度に欠落していたJBJ(Japanese-born Japanese)だったのだろう。

多くの欧米人とも仕事をはじめて、身の回りにもABCや、
日本人帰国子女たちもたくさんいる環境に放り込まれた。
そんな中、彼らなりの不自由もあることや、アイデンティティの問題等、
打ち明けてもらえることもあったりで、私は大変にそれに興味を持った。

それに、よくよく付き合ってみると、彼らのコミュニティというのは、
非常に風通しがよくて、カラッとしているし、ジメジメとした香港の
人間関係に疲れた私を救ってくれることも多くなっていった。

香港という街にまさにピッタリ

香港の社会という視点で考えたとき、彼らも間違いなく
多文化な社会を構成する重要な存在であると私は思う。
たとえば、社会の中に西洋人が何らかの文化を持ち込んだ際、
そこにはABCたちもごく自然に集まって、これまた自然にその場を楽しむ。
それを見て、一般の香港人たちも安心して輪の中へ。

というような、西洋と東洋の潤滑油的存在、というのが私の解釈である。
彼らは極めて柔軟に複数文化に交わっていくことに長けているし、
それらを自分の中に受け止めて楽しんでいくことを知っている。

多文化が共存する香港にあって、これまた自分の中に複数のマインドセットを
内包するABCたち。見た目が香港人だけにビックリさせられることもあるけど、
そういう複雑な背景を持つ人たちにはこの香港という街はピッタリだと思う

私のダイエットも、このジョーズさんたちから逃げまわることで、
ペースはさらに加速するわけだから、恩人ともいうべき存在なのである。

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