没個性社会・香港で私が踏んだ地雷

同じアジア人に出会えば、大抵その人が何人か言い当てることができるだろう。

日本人、韓国人、中国人・・・、それぞれ何かしら特徴を持っていて、
「絶対日本人じゃない」とか「韓国っぽい」とか、感覚でわかる。
香港が長くなると、本土の人と香港人だって、ほぼ間違いなく分別可能だ。

だが、問題はそのプロセスで香港人だと判別された後。

誰が誰だか分かんないのである。

大都会が生んだ没個性教育

私の会社にもたくさん香港人がいるが、本当に見分けがつかない。
同じ格好で、同じ雰囲気なんである。
街を歩けば、そのルーツもなんとなく想像できる気がする。

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香港の学生さんたちなのだが、本当にお利口さんだ。
日本のように部活とかクラブとかあんまり盛んでないようで、
勉強、勉強、勉強、の生活を送っているんではないかと想像する。
高学歴社会の犠牲者とも言える人たちである。

ただ、贅沢をいうようだけど、彼らには個性が感じられない
きっと校則なんかが日本と比べ物にならないくらい厳しいのではと想像するが、
やはり同じ髪型、同じ格好(制服だしね)、同じオーラを醸し出している。

これは香港のとっても良い所でもあり、悪いところでもあると私は思う。
価値観にほとんどブレがなくって、高学歴、キャリアを目指すというのが
共通の目標になるから、優秀な人員は大量生産されるのだけど、
人間臭さに少し欠けるようなところがあって、没個性社会の典型

よくよく見れば、そこにはこだわりアイテムが

香港に来てまもなく、私はそんな結論に達していた。
が、そこにはちょっとした地雷があったことに後に気づいたのである。

繰り返すが、香港人は大体同じような格好をしているし、
その事自体に対して特に嫌悪感を持っていないのかもしれない。
個性的なファッションなんて、あまり興味無いように見える。

しかし、よくよく見ると、彼らなりにポリシーを持ったチョイスをして、
アイデンティティをそこに求めているんであろう、と思われる、
隠れオシャレアイテムがあることに気づく。

亜熱帯・香港が生んだ隠れオシャレアイテム

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見ての通り、長靴だ。

香港は亜熱帯という気候もあって、季節によっては雨が非常に多い。
特に春から夏にかけては、えげつの無い雨が毎日のように降る

そんな香港だからこその雨の日でも楽しめるファッションである。
正直、こんなに長靴にバリエーションがあるなんて、
香港に来るまで知らなかった。

環境に適応したオシャレという意味でも、好感できるものだと思う。

ちなみに、強者になると、これである。

SANDAL
サンダルで通勤
完全に開き直った形だが、しっかりスーツを着込んでるのに、
足元だけサンダルという姿を発見した時の脱力感は半端ではない

時代を先取りしすぎた頭

これには何度も衝撃を受けた。

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いや、男性諸君、そこではない。に目を向けて欲しい。

いまいち私のリサーチでは説明がつかないのだが、
香港人という人種は、髪型にはとことんアグレッシブである。

たとえば、写真のような髪型もスターがやってるなら分かるのだが、
ごく一般庶民も普通にやるのである。

旺角の道端で魚旦を買って食べてるあんちゃんも、
仕事中に外でたばこすってる茶餐廰のウェイターも、
うちの会社で毎日買うお菓子の量が半端でない小太りの肥仔も、
みーんな髪型については、チャレンジャーなのだ。

もっとチャレンジすることは他にあろう、と思うが、
その自信あり気な表情を前に真実を伝えるほど私も鬼ではない。
若い時の過ちをいうのは誰にでもあるものである

決して触れてはいけない聖域

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最後のこれはもう彼らにとっては聖域である。
気軽に触れてはいけない、ファッションの域をとうに越えたアイテム、眼鏡
彼らは人とちょっと違う眼鏡をかけることに言い知れぬ愉悦を感じている。

はっきりいって、相当近づいてみないと、まったく気づかないし、
私にとってはまったくもってどうでもいいことなんだが、
その小さな違いとやらが彼らのアイデンティであり、
数少ない社会から
公に許された「冒険できる場所」なのである

目が悪い場合、なるべくコンタクトを装着する日本人からすると
大変理解に苦しむが、彼らは間違いなく積極的に眼鏡をかけている

私はそんなことをまったく知らなかったから、
ある日新しい自慢の眼鏡をかけてきた香港人に対して、

あれ?前の方が良くない?

とかいう真実を口に出してしまったから、それはもう大変であった。
あれほど温和だった彼が目の前で明らかに豹変したし、
そいつはその日からしばらく口を聞いてくれなくなった。
大好きなお金のネタを持っていったって、全然ダメだ。

面子を潰された香港人ほど憎悪に狂うものはない
しかもその報復の仕方があり得ないくらい幼稚だ。

四眼仔

眼鏡をかけると、目が4つように見えるから、
そう呼ばれるわけだが、もはや香港文化の一つとも言えると思う。

香港は狭い。目の前はビルで塞がれていて、遠くを見る機会が無い。
それに加えて、勉強、勉強、勉強。おまけにゲームも大好き。
家も小さいから、テレビなんて手が届くような距離で見る。
これで近視にならない方が不思議というものである。

そんな環境で育まれてきた至高の眼鏡文化。
これはもう香港人にとっては命と同じくらい大事なものであるし、
所詮日本人ごときが口出しできるような代物では無かったのである。

たかが眼鏡。されど眼鏡

「ちょっと変だけど、よく見るといつもと違う眼鏡かもしれない。」

と思ったら、それは確実にそいつにとっての勝負眼鏡なのだ。

どんなに似合ってなくても、駄目出しするなんて、もってのほかだし、
フレームだの、素材だの、ありとあらゆる引き出しを総動員して、
それを褒めてやればいい。そうすれば向こう一週間は間違いなく安泰である。

なりふり構ってないように見えて、思わぬところにこだわりがある
それが香港人ファッションだと私は見ている。

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コメント

  1. 「リタイアされた(?)おじいちゃんたち」の記事の後が、今日は「若者たち」へのフォーカスなんですね。(笑)・・・今日も「そうなのか~!」と腑に落ちながら拝見しました。
    早朝散歩をします。そうすると歩行者信号を頑なに守っている中高校生たちを見かけます。あれほど信号無視の香港なのに学生だけは周りが無人であろうと守っている。また、これまた早朝に送迎バスを待っている学生たち。誰もいない歩道に見事に1列に寡黙なまま並んでいる。・・・こうした光景から、教育期間中は厳しくかつ順守する精神が培われているのかなあって感じたものでした。たしかにどの子も同じに見えますが。(笑)
    眼鏡、そうだったのですね。香港の学生=決まり順守で皆眼鏡っていう印象です。正反対に「街のお兄ちゃん」たちが何年も前から「刈り上げ一部残し髪型」をしている姿に学生たちとのギャップを感じてました。成長すると一気に変身が始まるのかな?

    • HKLF
    • 2014年 4月 09日

    まず、私の記事で腑に落ちないで下さい。(笑)
    香港の実情は私なんかよりこえださんのほうがご存知なはず・・・。

    なんか香港って、すっごいお金持ちの人でも、「えっ?」て思うくらい、
    みすぼらしい格好してたり、結構無頓着だと思うのですが、
    少年~青年期に多少の心の葛藤が生まれるのかもしれませんねー。
    それがメガネだったり、前衛的な髪型だったり。
    でも、そんなところが可愛いんですよ、ここの人たちは。

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