今年も開催「Le French May」 – 繋がらないフランスと香港

5月。
私にはここ香港で密かな楽しみがある。

Le French May

期間中、フランス文化にまつわる諸々のイベントが香港各地で開催される。

French_May_HongKong
去年も映画をはじめ、いくつかのイベントに参加してみた。


過去の名作映画等も再上映されたりもして、なかなか興味深いものだったし、
今年も映画や香港フィルの「幻想交響曲」をはじめ、諸々参加予定だ。

きっと日本人の方でも、同じように楽しまれた方が一部にいらっしゃるものと
思っているが、これが香港人受けしているかというと、ちょっと疑問だ。

フランス的な淡々とした描写、退廃的な表現、エロス、アンニュイな世界観。
ここらへんと香港人の拝金主義、とことんマテリアルな価値観が
私の中ではまったくもって繋がってくれないのである。

感情にダイレクトに訴えかけてくる映画で、派手に笑ったり泣いたり。
周星馳の映画でも見ながら、(別に悪意ではないですよ。私も好きだし)
ポップポーンをバリボリ食べながら、ゲラゲラ笑っているのがイメージ。
いつ終わったのか分からないような映画なんてもっての他なんではないかと。

この人だって、あんまり理解されてないし

daysofbeingwild
巨匠、王家衛
香港好きの日本人で知らない人はいないと思われるくらいの映画監督で、
私も彼の大ファンであり、香港行きを後押ししてくれた重要な存在でもある。

そんな彼は私の中でとってもセレブな人だったから、
現地の香港人と仲良くなるためにその「香港の誇り」であろう、
著名人の名前を頻繁に話題に出しては共通点を探ることを頻繁に行った。
しかし、それはほとんどの場合、失敗に終わったのである。

結論から言えば、私が思っていたほど、王家衛はこちらでは人気が無かった
もちろん、アートが好きな人だとか、映画に造形の深い人であれば、
意気投合して大盛り上がりにはなるのだが、一般人は全然だ。

「何が言いたいのか、全くわからない」「何回見てもわからない」

日本でもそういう方は多いし、私も理解できるのだが、
地元でもメジャリティからバッサリ斬られていたとは意外であった。
ある意味、私が香港に来て一番残念だったことでもある。

彼のいくつかの作品からはフランス映画を彷彿させるものを
感じるのだが、そういう経験を踏まえても香港ーフランスのラインは
まったく見えてこないし、私はかなりそれに悲観的なわけだ

ついでだから、不満を言わせてほしい

endroll
ちょっと本題からズレてしまうが、映画といえば私はひとつだけ
ここ香港でものすごい不満なことがある。

映画の最中に携帯がなる、ポップコーン食べる音がうるさい、
後ろの人が常に私の席を小刻みにキックしてくる、
映画をみているのに、後ろから広東語のステレオ解説が聞こえてくる。

… こういうのはまだ許せる。
香港生活が長いから、もうそこまで許せるくらい
私も心が広いというか、図太くなってきているのだ。

しかし、映画の終わりが近づくと、映画館スタッフが
ガサゴソとゴミ袋の準備をはじめ、いざ映画が終わろうものなら、
まだエンドロールが流れているというのに、いきなり電気がつき、
スタッフが「出口はあちらですぅ〜〜〜!」と大声で叫ぶ。

無いでしょ、これは。

ここでも期待できない「残心」という余韻

まず、映画が終わりそうなことがガサゴソ作業で分かってしまうし、
映画の余韻を楽しむ間をまったく与えてくれない。
スタッフの雄叫びであっという間に現実世界に引き戻される

こんなことフランス映画でやられようものなら、
普段お高くとまってるフランス系マダムたちも
「金返せ」ものの大合唱をはじめてしまうだろうよ。

エンドロールにメッセージが隠されている映画だってあるから、
かなくなにひとり席に残ってスクリーンを眺めていようものなら、
茶餐廳のおばさんが食べ終わってもないのにお皿を下げていくように
館内スタッフたちが「快d走!」オーラを発する始末だ。

今後もちゃんと続いて欲しいがどうよ?

と、日頃の香港での経験を踏まえていくと、
この香港で行われる「Le French May」なるイベントが、
ごく限られた欧米をはじめとする駐在員層と、
ちょっと垢抜けた地元民という非常にニッチな層でしか
ブレイクしそうにないと考えるのだが、余計な心配なのだろうか。

香港とフランス。
水と油。おにぎりとサンドイッチののような… 関係。
この二つの似ても似つかない二つの国を結びつけようなんて、
企画した人も随分と大胆なもんである。

国際的な都市、文化的活動のアピールの一環として
対外的に行われている政治イベントだとは思うが、私個人としては、
息切れせずに来年以降も続いていくことをやはり願ってやまない。

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コメント

  1. French May 香港人にはきっとどうでもいいイベントだろうけど、ちゃんと毎年ありますよね。
    結構香港ってフランス人が多くて、私はフランス人の知り合いも結構いっぱいいるし、友人と思えるような人も増えて来ました。映画に関してはもうあきらめていて、最近映画館に行くことも少なくなりました。王家衛の映画も単細胞の香港人にはわかりづらいかもしれません。あの人たち深く考えることしないし、ばかみたいなことが繰り返されるモウレイタウな映画が一番好きでしょう。日本の映画を観ていても、めっちゃわけわからないところで、みんなが笑ったりするのでそういうのも耐えられません。クレジットが流れている間に電気がつくのも私が受けたカルチャーショックの上位にあがります。でもまあそれが香港なので受け入れていますが。。。

    • HKLF

      Junpeiさん、ありがとうございます。

      バッサリといってしまいましたね?(笑)
      確かに彼らと一緒に映画見てても、笑う場所って全然違いますよね。
      深く織り込まれた部分にはなかなか踏み込んでいかないし、
      そうかと思えば、チープなお涙頂戴シーンではボロボロ泣いてたり。
      そして、それを平気な顔して見ている私に向かって、
      人でなし的な視線を送ってきたり・・・。(涙)

      そこらへんのわかり易さが香港人の良い所でもあり、
      またちょっぴり残念なところでもありますね。

  2. 日々を暮らしているのだから、せめて密かな楽しみは保障されるといいですよね。僕は一介の旅行者なので、滞在中は全力で「良くも悪しくも香港そのもの」を受け入れまみれちゃうことしか出来ません。広く浅くの体験のみ。香港で楽しみを奪われて溜息を吐くことが無い(とある国の方々とは色々ありましたが)んです。それはそれで「幸せエネルギー」を消費するので、滞在中盤の7~8日目くらいにホテルの部屋での半日ダウンがお約束ですが。もっとスマートに滞在できるといいのだけど。(笑)・・・映画は昨今のシネコンばかりになる前に1度は戯院に入ってみるべきでした。でも日々が続けば、溜息を吐き願いなんてきっと諦めるヘタレな自分かもしれません。

    • HKLF

      こえださん、ありがとうございます。
      それが旅行者の特権ですよ!
      私なんかは逆に日本に帰ったときには何もかにもが
      素晴らしく見えて仕方がありません。
      そして、香港に帰るなり、その反動に打ちひしがれるのです。

      こえださんは日本はお好きですか?
      日本も香港もフルに楽しめていたら、それが最高ですね!

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